駆動系のオーバーホール
■ はじめに ■
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駆動系のオーバーホールは、走行距離が伸びるうえで重要になるポイントです。フュージョンをはじめとした多くのスクーターの駆動系は、ベルトドライブのCVTが採用されています。この方式は、メンテナンスフリーである反面、消耗部品が多いのも実情です。特にドライブベルトは、切れてしまう前に予防的な交換が必要です。 |
250ccスクーターは、ドライブベルトの寿命が15000km〜30000kmと言われています。万一ベルトが切れると、エンジンの出力を駆動輪に伝えられず、走行不能となります。また、それだけでなく思わぬ事故や故障が併発するリスクもあります。つまり、車両ごとの状態に応じた適切なタイミングでの予防交換が欠かせません。 | ![]() |
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フュージョンの駆動系は基本的に信頼性が高いので、適切な整備を行うことでコンディションを維持でき、快適な走りが楽しめます。ここでは、約15,000km毎のベルト交換を基本に、諸々のオーバーホールを追加するスタイルを提案します。フィーリングの回復にもなるので、ユーザーの満足度も高いと思われます。 |
■ 整備メニュー例 ■
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ベーシック [ ベルト交換 ] ・目安 15,000km毎 ・交換部品 ドライブベルト >>作業編 ![]() ベーシック+α [ ベルト交換 + ドライブプーリー半O/H ] ・目安 15,000km〜30000km毎 ・交換部品 ドライブベルト、ウエイトローラー、Oリング >>作業編 ![]() フルコース [ ベルト交換 + ドライブ/ドリブンプーリーO/H + クラッチO/H ] ・目安 30,000km〜60,000km毎 ・交換部品 ドライブベルト、ウエイトローラー、スライドピース、オイルシール、Oリング ドリブンフェイスシール、Oリング、ガイドローラー、ガイドピン、 クラッチウエイト(シュー)、サークリップ、クラッチダンパー、 センタスプリング、クラッチスプリング >>作業編 ![]() |
■ 部品 ■
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オーバーホールで交換する部品は、基本的に純正部品を使用しますが、好みや予算に応じて社外品を取り入れるのも一興です。純正部品は、バイク屋さんやバイク用品店で注文できます。発注ミスを避けるため、車体番号が記載されてある登録証などを提示して注文しましょう。 |
![]() >>部品リスト |
■ 使用工具、ケミカル ■
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工具 +ドライバー -ドライバー(2本) トルクレンチ メガネレンチ 17mm,19mm,22mm ソケットレンチ 7mm,8mm,10mm,17mm,19mm,22mm ラジオペンチ トリムリムーバー(金属製) プーリーホルダー130mm径以上 シザースホルダー スプリングフックツール 41mmクラッチ用レンチ 針金 ウエス ケミカル剤 モリブデングリス シリコングリス パーツクリーナー |
■ 整備サイクル例 ■
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![]() 15000km時 ベーシック ↓ 30000km時 デラックス ↓ 45000km時 フルコース ↓ 60000km時 ベーシック ↓ 75000km時 デラックス ↓ 90000km時 フルコース >>消耗、磨耗 ![]() |
■ NOTE ■
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目安として示した距離数は、トラブルを未然に防ぐため予防整備の観点から示した一例です。つまり、車両ごとの使用状況や消耗状況により、適切な時期に整備されることをお勧めします。 例えばフルコースで挙げている部品であっても、必ず30,000km〜60,000km問題なく使用できる、または30,000km〜60,000kmで必ず寿命が尽きるという意味ではありませんが、丁寧な運転をしていれば、それだけ長持ちします。 |
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